上京した頃のことを思い出し

そんな数字の“ズレ”のようなものを感じる毎日のなかで、上京した頃のことをよく思い出すようになりました。

振り返れば、あのころの生活があったからこそ、今の節約生活ができている気がします。

進学のために上京したのは昭和44年。知り合いが紹介してくれた木造アパートに転がり込みました。

台所もトイレも共同、四畳半で家賃は7,000円でした。幸いなことに、当時、親から仕送りとして20,000円ほどもらえていたので、アルバイトを始める前までは、家賃を引いた残り13,000円ほどで生活していたように覚えています。

なお、厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、当時の大卒の初任給は、34,100円。現在の価値で換算すれば、約14万円とのことでした。

当時、喫茶店のコーヒーは120円くらいだったでしょうか。滅多に飲めるものではなかったし、それに比べて毎朝、カフェオレを飲める今の生活は夢のよう?

ラーメン一杯180円くらいで、こちらはまだ割安感があったので、友達と会った際の食事の定番はラーメン。当時見ていたテレビドラマの中でのデートですら、恋人の二人はラーメンを食べていた覚えがあります。二人合わせて、360円。

ともあれ、物価が今とは違うとは言え、遊びに勉強に(?)、と忙しくもギリギリの生活を送っていました。それでも楽しかった四畳半生活。