昭和の生活にタイムスリップする日々

それが歳を重ねるごとに、いつのまにか「あれもなきゃ、これもなきゃ」と冷蔵庫のなかを食べ物で、クローゼットの中を服でいっぱいにする生活に。

スッキリとした今のクローゼット。かかっている服はいずれも数百円で購入したもの(写真:著者)

さらにそれから時は経ち、まさかの月50,000円生活に突入。

今のところ、多少食費が増えつつも、それでも満足な食生活を送ることができています。区の健康診断の結果も、おかげさまで健康そのもの、とのこと。

しかし物価高もあって、外出先などで金銭感覚の違いから生まれるギャップを、より如実に感じるようになりました。まるでガリバーの小人の国“リリパット”に迷い込んだ気分。

それでも家に帰れば、やっぱり50円、100円単位の暮らしをすることができている。まるで50年前の昭和の生活へタイムスリップするようです。

このところ若い気でいられるのは、家の中にいる限り、上京した当時の自分がよみがえるせいかもしれません。

ただし鏡さえ見なければ、ですが。


71歳、年金月5万円、あるもので工夫する楽しい節約生活』(著:紫苑/大和書房)

71歳、ひとりシニア。子どもたちが結婚してから60代で都内に小さな中古住宅を買った紫苑さん。フリーで仕事をしていたため、年金はわずか月5万円と、お金はないけれども不安はないし、今が一番幸せ。あるものを工夫する豊かで楽しい日々をご紹介。