「個」のスペースを持つ

自室を持たない妻は多いものですが、ちょっとした自分だけのワークスペースを持つと、生活の質がぐっと向上します。基本的に炊事を妻が担当している家庭の場合、ワークスペースはあえて個室にせず、キッチン付近につくるのが理想的。主婦は大抵、すき間時間を使って作業をするものなので、下ごしらえなどのたびにキッチンまでわざわざ行かなければならない動線にすると、かえって暮らしにくくなるからです。

部屋のコーナーを利用すれば、天板を一枚置くだけでワークスペースを作れます。書きものをしたり、パソコンを置いたり。居場所がダイニングテーブルしかない、ということがなくなるでしょう。

【妻用】
キッチン奥に設けたワークスペース。壁に簡単な本棚も取りつけた
【夫用】
定年後、自室を持ちたがる夫は多い。妻と異なり、夫の部屋は共有スペースから離れたところにつくっても大丈夫。この書斎は、一見すると壁に仕切られた部屋のようだが、実は吹き抜けのリビングの上に設けたもの。共有スペ ースとゆるやかに繫がり、気配が感じられる

●Bさん宅の場合
●Bさん宅の場合●

子ども部屋と夫婦の寝室の壁をとり、夫用の書斎(右)と妻用のウォークインクローゼット(左)を設けた。2つの部屋を作ったように見えるが、作りつけの本棚で区切っているだけなので、復旧も簡単にできる。クローゼットが夫婦で分かれたことで、より暮らしやすくなった。