正体を知るため「JELLY JELLY CAFE」へ
目指したのは、世界中のボードゲームを遊びつくせるカフェとして知られる「JELLY JELLY CAFE」(ジェリージェリーカフェ)の池袋2号店。エレベーターのドアが開くと、絵本の図書館という雰囲気の広々とした店舗が広がっていた。絵本と思ったのは棚に並ぶ約700のボードゲーム。棚もゲームをするテーブルも無垢の木材というのが安らぐ。飲み物とゲームがパック料金。食べ物の持ち込みは自由だ。
ボードゲームに挑戦する前に、その人気上昇の謎を解かなければならない。
国内に14店舗のJELLY JELLY CAFEを展開する株式会社ピチカートデザインの白坂翔代表取締役と池袋2号店の仙名鷹也店長を、質問攻めにすることにした。
白坂代表は1984年生まれ。テレビゲームにひたりながらも、紙を使ったアナログのボードゲームに魅力を感じ、より多くの人に広めようと決意。防衛大学の学生からホストに転身して事業資金を稼いだ異色の経歴の持ち主だ。2011年にJELLY JELLY CAFEの1号店である渋谷本店をオープン。常にボードゲームの面白さと可能性を追求し、ボードゲームの盛んなドイツにも出かける。この業界をリードしてきた人物の1人。
「海外ではボードゲームが生活に根付いていて、ゲームを買って、家庭で楽しんでいます。ところが、日本は2010年代からボードゲーム・カフェが拡大するという独自の進化を遂げている。友人たちを自宅に呼んでゲームをするには部屋が狭いなど住宅事情もあってか、カフェに集まる方が多いようです。カラオケのように、みんなで楽しめる場の一つとして親しまれています」と、白坂代表は言う。
もちろん日本でもボードゲームを購入し、家族や友人たちと家で楽しむ人も多い。ゲームをするよりもゲームの箱の絵柄が面白く、タイトルもユニークなので、様々なボートゲームを集めて自宅に飾るマニアもいるそうだ。