実際に挑戦して分かったこと
いよいよ、ボードゲームに挑戦。棚に並んでいるゲームを見たが、全く知らないものばかりだ。
ゲームの対戦相手は、婦人公論の20代の編集者Tさん。若さが眩しいが、負けるわけにはいかない。白坂代表と仙名店長が、ゲームの説明をしながら参戦する。おふたりに、「何でこんなにもルールの覚えが悪いバアサンを、連れて来たのだ」と思われるといけないので、緊張してきた。その一方で、20代、30代と勝負する70歳の自分の無謀さに酔いしれていた。
まずは、『ワードバスケット』。日本生まれのゲームで、全てのカードにひらがなが一文字書いてある。箱の中(場)に置かれたカードの文字から始まり、自分の手札のカードの文字で終わる3文字以上の言葉を作る。箱にはサブタイトル『日本語ワードゲームの傑作』とあり、確かに傑作だ。膝を叩いて笑ってしまうほど、言葉が全く頭に浮かばない。逃げることにした。私の隣りにいるTさんに、「言葉を生業にしている若いお方、お答えを先にどうぞ」と、年配者の貫禄で勝利を譲ったふりをしてごまかした。Tさんは、必死に言葉を考え始め、私のずるさに気づかなかったようだ。
次のゲームは、『Dr Eureka(ドクターエウレカ)』。試験管に見立てたプラスチックの瓶が3本。中には赤、紫、緑色の玉がそれぞれ2個ずつ入っている。引かれたカードの絵柄通りに、試験管の玉の色を入れ替えるのだ。3本の間で玉を行ったり来たりさせるのだが、落としたらアウト。カード通りにするのは困難を極める。できたら「エウレカ」と声を上げた人が勝ちだ。頭は使うわ、試験管を持つので手は使うわ、対戦相手を気にするゆとりがない。