原 そうなんです。育て方を間違えました。でも一番ひどいのは、わが家の敷地に家を建てて住んでいる三男夫婦かも。土地代はタダ、家を建てる費用も500万円援助してあげたのに、今では嫁も孫もめったに顔を見せないのだから呆れます。孫たちが赤ん坊だった頃は、嫁が外出するたびに子守りを引き受けてあげたのに。
碇 もしかしたらお嫁さん側は、「近くに住んであげている」という意識なのでは? 原さん側は「感謝してよ」と思っているかもしれませんが、向こうは向こうで、「こっちこそ感謝してほしい」と思っている気がします。
原 えっ、そんなこと考えたこともなかったです。
木塚 お嫁さんは「~してあげたのに」という押しつけがましさを感じているのかもしれませんね。もしや原さんは、将来、三男夫婦に老後の面倒をみてもらおうと期待してたりしませんか?
原 期待というか、当然だと思ってます。
木塚 気持ちはすごくよくわかるので、自戒を込めて言うんですけど、たとえ家族でも「~してあげたんだから、~してくれて当然」という、取り引きのような考えは持ってはいけないんですよね。これがトラブルの元になると言うか。
原 えーっ、何だかショックです。しかもこういう話を夫にすると、フラ~ッと逃げてしまって聞く耳を持たないんです。で、庭でやってる家庭菜園のナスなんかいじってる。本当に頼りにならないんだから。
木塚 うちもまったく同じ。どこも舅は影が薄いですよね。