「段ボールで作った甲冑を着せられて、マツケンサンバを踊らされて」(U-zhaanさん)撮影:木村直軌

レキシ うーん。インドといえば、日本史上に登場するのは「東インド会社」。そして東インド会社といえば紅茶だから、「紅茶のおいしい喫茶店~」とかは?

清水 歴史好きならではの連想ゲーム(笑)。レキシさんは、フィーチャリングしてるアーティストがたくさんいるから楽しそうだね。

ユザーン そうですよね。松たか子さん、椎名林檎さん、三浦大知さん、斉藤和義さんとか、驚くようなゲストの名前がリリースのたびにあがってて。

清水 豪華だなあ。

レキシ いえいえ、ゲストの皆さんがいらっしゃらないと、僕だけではとても成り立ちませんから。

ユザーン 一昨年、レキシの武道館2日公演があったんですよ。あんなに豪華なゲスト陣がCDに参加してると、お客さんも期待するじゃないですか。でも、両日ともなぜかゲストが僕だけで。2日目に僕を呼び込む際、「昨日のゲストはユザーンだったけど、今日はいったい誰が来るでしょうか!」って池ちゃんが客席を煽るの、すごく出にくいから本当にやめてほしいと思った。しかも、段ボールで作った甲冑を着せられて、マツケンサンバを踊らされて。

清水 あははは。そんなこと、頼んだらやってくれるんだ。

レキシ イヤだと言いながら、なんでもやってくれる人です。

ユザーン 清水さんは、振られたことはなんでもやるほうですか?

清水 客席がヘンに盛り上がって無茶振りされることがあるけど、ノリでやっちゃうと大事故になるから、「できるか!」と大声で言うようにしてるかな。レキシさんは映画やドラマでも活躍してるけど、演技中にいろいろ要求されて「できるか!」って思うことない?

レキシ 確かに演技は難しいですね。できない、というより、自分がここにいちゃいけない、と思うことばかりで。

ユザーン でも池ちゃんの演技って、すごく自然だけど。普段そのままみたいな。

レキシ それはね、監督さんがそう見せてくれているのよ。最近は、むしろそういう、つくる側のほうに興味が湧いていってる。この作品はどうつくっているのか、とか、どんな演技がOKでどれがOKでないのか、とか。

清水 根っからのつくり手気質だね。まだこの3人でステージに上がったことないから、今度何か面白そうなこと考えてよ。

レキシ ステージ上で、この3人で無茶振りし合うというのは?

清水 いいね。やってみたい。

ユザーン やるんなら、池ちゃんが真ん中にいて仕切るのがいいだろうね。

清水 話を聞くのも、喋るのも、無茶振りもお手の物だからね。

レキシ じゃあ、相撲の行司の格好しようかな。木村庄之助風に、烏帽子にもじゃもじゃをちゃんと収めて。(笑)


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2人×18回、“今、会いたい人”を招いて繰り広げられる、ざっくばらんで愉快な鼎談。

・第1回:南伸坊 / YOU
・第2回:三谷幸喜 / 大竹しのぶ
・第3回:林のり子 / 吉本ばなな
・第4回:養老孟司 / 甲野善紀
・第5回:野沢直子 / 藤井隆
・第6回:蛭子能収 / 五月女ケイ子
・第7回:井上陽水 / 山下洋輔

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