（4ページ目）『徹子の部屋』に中村勘九郎さんが登場。2人の息子について語る「長男・勘太郎、次男・長三郎とともに回った巡業。胸に迫るものがあった」不安定な日々でも、心の栄養になれば｜芸能

私の「浦島」を鶴松に伝えられたら

勘九郎　もう一つは、中村鶴松が踊る「浦島」。近年さまざまな役を経て成長している鶴松に、この公演でも1本任せたいという思いがありました。何がやりたいかと彼に聞いたら、「浦島」がいいと。昔話の浦島太郎ですからストーリーがわかりやすく、曲調も華やかで、目にも楽しい踊りです。初めてご覧になる方にも親しみやすい演目だと思います。父が私の「浦島」を気に入ってくれていたので、鶴松に伝えられたらいいなと。

中村鶴松さん。中村屋の部屋子として数多くの舞台に出演

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七之助　感染状況が収まらず、巡業には賛否両論あるかもしれません。こういう状況下でも来てくださるお客様一人ひとりに、感動をお届けしたい。明日への希望につなげていただければ幸いです。

勘九郎　ワクチンの普及によって少しは収まるかと思っていましたが、感染拡大が続く不安定な日々です。お客様に、安心安全にご覧いただきたい。もちろん感染対策は、スタッフも含めて徹底します。少しでも現実を忘れ、非現実の歌舞伎の世界に飛び込んでいただけたら嬉しいですね。大手を振って「観に来てください」と言いづらい状況が続いているのが悔しいけれど、心の栄養になればと。広島など、大雨の被害に遭われた地域にも伺います。歌舞伎によって心のケアができればいいなと思っております。