バス会社も勤務体制の組み直し

具体的には、トラック運転者において1ヶ月の拘束時間の上限が最大320時間だったものが、2024年以降は310時間が上限となる。

また、退勤から翌日の出勤までの勤務の間隔を従来は8時間以上あける必要があったのに対し、今後は9時間以上あける必要がある。

『逆境路線バス職員日誌 車庫の端から日本をのぞくと』(著:綿貫渉/二見書房)

その結果、従来の上限ぎりぎりで運用してきた事業者にとっては上限が厳しくなることにより同じ人数で仕事を捌ききることができなくなる。

新たに人材を雇用したくても、人手不足によりそれも叶わず、従来通りの輸送が困難となることが危惧されている。

これが2024年問題である。

ただ、前述の通り、この改善基準はトラック運転者だけではなくバス運転者にも適用される。

バスにおいては1ヶ月の拘束時間が309時間の上限であったものが294時間に、退勤から翌日の出勤までの間隔は8時間以上だったものが9時間以上あけるよう変更される。また、年間の時間外労働の上限はトラック・バスともに年960時間が上限と定められた。

これにより、バス会社もこれに対応した勤務体制に組み直す必要があり、各社対応に向けて動いている。