シヅ子とひばり

この『結婚三銃士』公開の翌週、大映系で封切られたのが喜劇の神様・斎藤寅次郎監督のオールスター音楽喜劇『のど自慢狂時代』(3月28日・東横映画)である。

灰田勝彦、並木路子、美ち奴ら人気歌手をフィーチャー、古賀政男まで出演しての賑やかな作品。

11歳の美空ひばりが出演して、小学校の教室で「セコハン娘」を歌うシーンがあったという。

残念ながら完全なフィルムが現存せず、そのシーンは見ることが叶わない。

多忙な日々が続くなか、笠置への映画出演のオファーが続いた(写真提供:Photo AC)

続いて寅次郎監督は、6月7日公開『新東京音頭 びっくり五人男』(吉本プロ=新東宝)でもひばりを起用。

古川ロッパ、エンタツ・アチャコ、キドシン、川田晴久の五人男の前に現れる孤児の役。

川田のギターで「ジャングル・ブギー」の替え歌を唄うシーンは、のちに『ラッキー百万円娘』として再上映された改題再編集版にも残されているが、実は、当時「東京ブギウギ」を唄うシーンがあったのだ。

ひばりはレコードデビュー前で、まだ持ち歌がなく、ステージでも笠置の歌を唄っていた。

オミットされた「東京ブギウギ」のシーンが、近年発見された。

1951(昭和26)年に新東宝が製作した短編『ひばりのアンコール娘』に収録されていたのである。