「学び直しの一番の収穫は人間関係の幅が広かったことかもしれません」(写真提供:相川七瀬さん 以下すべて)
歌手としての活動を続けながら、3児の母でもある相川七瀬さん。子育ての傍ら受験勉強に励み、45歳で國學院大學神道文化学部に合格、さらに2024年4月からは同大学大学院に進学します。歌手・母親・学生と三足の草鞋を履く相川さんに、今までの人生の歩みと共に、活動の原動力を伺いました(構成◎丸山あかね)

前編>から続く

欲しいものは欲しいと言って突き進む

二兎追うものは一兎をも得ずと言いますが、令和の時代はコレだけに専念するというのではなく、コレと並行しながらアレもやるという時代なのだという気がします。欲しいものは欲しいと言ってそこに向かっていくべきだと、少なくとも今の私はそう思っています。

とはいえ物理的に身動きが取れない時期がありました。私は26歳で結婚して、23歳になる長男、17歳になる次男、11歳になる長女の三人の子どもに恵まれました。夫が家のことに協力的だったこともあり、妊娠・子育て中も、CDのリリースやライブなど可能な限り仕事を続けてこられました。末っ子に手がかからなくなるまではお母さん業と、仕事でいっぱいいっぱいでしたが、辛さとかは感じてなかったです。子育てをしている時間をとても楽しんでいました。子どもがひとり、またひとりと増えていく中で、私自身が成長してだんだんと母親らしくなってきて、彼らの母親であることがとても好きだなと感じていました。

そうは言っても全てが順風満帆に来たわけでもないです。長男が思春期を迎えたとき親子関係がギクシャクすることがありました。反抗期ってやつですよね。決して激しかったわけではないですが、その頃はよくバチバチやっていました。今にして思えば、私自身も子ども離れができていなかったのかもしれません。どこか過干渉だったのかもしれない。彼は、私が彼を信じていないから干渉していると思っていたり、心の中を話し合えていないことで、小さな誤解が生まれたりしていました。

あの時期の長男とのバチバチは、私にいろんなことを教えてくれました。どれだけ大きくなっていても子どもは親に話を聞いてもらいたいと思っているということや、信頼して欲しい、褒めて欲しいという素直な欲求があるのだということです。そんなの当たり前じゃないのと言われてしまうかもしれませんが、私はそれに気づくのが長男が高校生になってからでした。