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「メタ認知」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。「メタ」とは「高次の」という意味で、つまり認知(記憶、学習、思考など)を、高い視点からさらに認知することを指します。三宮真智子大阪大学・鳴門教育大学名誉教授によれば「メタ認知は自分の頭の中にいて、冷静で客観的な判断をしてくれる<もうひとりの自分>。活用次第で頭の使い方がグッとよくなる」だそう。先生の著書『メタ認知』をもとにした本連載で、あなたの脳のパフォーマンスを最大限に発揮させる方法を伝授します!

「テスト」はうまく使えば役立つ

覚えたはずのことが、必要な時にスムーズに出てこない……といった経験はないでしょうか。実は、覚えているつもりだったのに、いざとなると思い出せないということは、案外多いものです。

これは、自分があることを正確に覚えているかどうかについてのメタ認知的モニタリングが、十分に働いていないことによって起こります。

自分がきちんと覚えられたのかどうかを明確にするもの、それはテストです。

「今からテストをします」と言われて喜ぶ人はあまりいないと思いますが、実はテストは、主体性を持ってうまく使えば、非常に役立つものなのです。