美味を極めた浪速の“喰い味” を
2009年まで33年間、大阪・島之内で愛された「㐂川(きがわ)昇六」の名を受け継ぎ、この3月、靱(うつぼ)公園の南に開業した割烹。「父が長年やってきた仕事と、私が考えた新しい料理を楽しんでもらいたい」と、息子の下田正人さんが主となり、父・昇さんと新たなスタートを切った。
料理は大阪のうまいもんにこだわり、浪速の伝統野菜や大阪近郊の食材で作る味わい深い“喰(く)い味”を提供。関西では昔から“京の持ち味、浪速の喰い味”とよく言われる。素材の持ち味を生かす京都に対して、大阪の喰い味は食べた瞬間に美味しいと感じることを重んじる。まったりとしてどこか懐かしさを感じさせる、創意と工夫を凝らした料理が特徴だ。
昼は女性客を意識して考えたという料理を4品出し、続いて見た目も味も華やかな焼き物と揚げ物の盛り合わせが登場する。赤鶏のせせりのサラダ仕立てや勝間南瓜(こつまなんきん)のベーコン焼き、イタヤ貝の真挽粉(しんびきこ)揚げ、粟麩田楽など、手間をかけた料理で、魚、肉、野菜をバランスよく味わえる。
大いに食事を楽しむ、食い倒れの街・大阪ならではのごちそうづくし。「とにかく喜んでもらいたい」と、うまさでも量でも満足させる心意気がなにより嬉しい。
昇六 しょうろく
住所●大阪府大阪市西区靱本町1-16-18
電話番号●06・6443・1088
営業時間●11:30〜14:00(L.O.)、17:30〜22:00(L.O.)、週1回不定休1階はカウンター7席2階は掘りごたつの個室2室(2〜6席)要予約(昼は2日前まで
メニュー●昼のコース5000円、夜のコース8000円、1万円、1万2000円(すべて税別)
アクセス●地下鉄各線本町駅28番出口より徒歩9分。靱公園に面している