北村先生「英語の理解速度を上げるということであれば、リーディングを通じても訓練することができる」(写真提供:Photo AC)
令和2年4月に学習指導要領が改訂され、小学校でも外国語を勉強する時間が増加しました。「英語の重要性が叫ばれ、人々の関心が高まってるとはいえ、リーディングとリスニングを関連づけて考えている学習者は、まだまだ多数派とは言えません」と語るのは、杏林大学外国語学部准教授の北村一真先生。北村先生いわく、「英語の理解速度を上げるということであれば、リーディングを通じても訓練することができる」そうで――。

スピードを意識する

リスニングを念頭に置いたリーディングの学習ということを考える時、とくに重要になるのは英語の理解そのものの速度を上げることです。

音声についてはそれぞれの単語の正確な発音やアクセントを覚え、実際に音を聞きながら英語のリズムやイントネーションに慣れることがどうしても不可欠ですが、英語の理解そのものの速度を上げるということであれば、リーディングを通じても訓練することができるからです。

以下では、リスニングへの応用を前提として、スピードを上げるためのリーディング練習のコツを紹介していきます。

素材と読み方

大量に英語を読めば、あまりやり方などを気にせずともおのずと徐々に読むスピードも上がっていくと思いますが、意図的に速度を上げようとするなら、ある程度、制約を設けた状態で練習するのが効果的です。

まずは読む素材について確認しましょう。あくまでスピードを高めるのが目的ですから、日本語で読んでも頭を捻って考えないと意味が取れないような難解な文学作品や抽象度の高い評論文などは向きではありません。日常を扱った報道の英文や、エッセイなどが好ましいでしょう。

英文の読み方としては、自信をもって大意が理解できているのであれば細部に分からない語句があっても飛ばして読み進めるというのがポイントです。

日本語字幕付きの映画を見ている時の感覚を思い出してもらえれば分かるかと思いますが、1つ2つ完全に理解できないところがあっても、それで途端に何もかもが分からなくなるということはないはずです。

制限時間を設けたり、時間を計ってみたりしてみるという方法も有効です。その際の基準は、基となる音声のデータがあるなら、その音声と同じスピードで読めるかどうか、ない場合は、ニュースの報道の1つの基準である1分間に150語(150 words per minute 略して150wpm)で読めるかどうかを参考にしてみるとよいでしょう。