身にまとうもので役に入り込めた

また門脇さんからは「私には稀に、撮影場所の空気や着ている衣装、メイクで役を掴めた、と感じる瞬間があります。今回の現場はまさにそれ。着飾っていて裕福なのに、どこか孤独な女性、というのが自分にとって”キー”になりました。『こんな人がいたんだろうな』っていう人が、実際に目の前の鏡に映っていた」と身にまとうもので役に入り込めたという経験も。

(写真:田中景子)

門脇さんの演技を間近で見たシャオ監督からは「印象的だったのは彼女のコントロール力」という感想が。

「言葉がわからないからこそ、セリフを丸暗記してくれて。それがどのくらい芝居に影響をおよぼすか心配だったけど、無駄だった。やっぱり彼女のコントロール力あってのものだと思うので、そういう意味では成功したな、と思っています」とほほ笑みました。

役作りの一歩として、役の設定を詳細に書いた手紙を送ったことも明かし、「麦さんは本当によくやってくれた」と、期待に応えた門脇さんをあらためて称賛しました。