プライベートでの親交も深いという、加賀まりこさん(右)と内田有紀さん(左)(撮影:浅井佳代子)
〈発売中の『婦人公論』5月号から記事を先出し!〉
プライベートでの親交も深い加賀まりこさんと内田有紀さん。ともに女優として活躍しながらも、この仕事をやめようと思ったこともあると言います。自分の人生を決めるうえで、ふたりが大切にしていることとは(撮影=浅井佳代子 構成=小西恵美子)

当たり前の日常に感謝して

加賀 この前、目の激痛で飛び起きて、びっくり。朝になったら目覚めるという、当たり前の毎日が続くわけじゃないって、初めて知ったわよ。私、目が潰れたと思った。

内田 80歳まで何もなかったことがすごい。

加賀 知らずに幸せでした。

内田 そんなつらい時に、「昨日は驚かせてごめんなさい。今朝は痛みもなく、目を覚まし、当たり前に感謝しました。メールも打てる。新聞も少し読める。昨日が衝撃的だったから、日常がありがたいです!」とメッセージをくださって。治ってよかったです。

加賀 面白いなと思って。50歳の壁、60歳の壁、70歳の壁はひょいひょい越えてきたけど、80歳の壁は手ごわい。これから腰痛とか、未知との遭遇なんだろうね。まあ、明日のことに興味があるうちは元気よね。88歳まで生きたとして、あと8年。おいしいもの食べたいのが一番。あとはピンピンコロリ。(笑)

内田 死ぬ直前まで元気でいたいですよね。