カナダから帰った後、東京の老人ホームに入所している、95歳になる認知症の姉に会いに行く決心をしました。
最後に会ったのは5年前。車椅子で外国まで行けたことが私の自信になり、今度は生きている間に姉に会いたいと思うようになったのです。
夫と新幹線で滋賀から東京の娘の家に行き、娘の家から老人ホームまで約2時間の道のりは、甥が車で送ってくれました。車椅子では初めての対面。姉は私が妹であることがわからないようでしたが、黙って手をさすり、再会の喜びをかみしめました。
訪問した日の翌月、姉は突然の呼吸困難で逝去。最期に姉の温かい手を握ることができて本当によかった。
お姉さん、ありがとうございました。