もち麦の食べ方の基本
●洗麦・浸水は必要?
市販のもち麦の多くは、“洗わず”かつ“浸水なし”でもおいしく炊くことができます。
はくばく社の実験では、“浸水なし”でも“6時間浸水”でもにおいや味にほとんど差が出ませんでした。どうしてももち麦のにおいや、白米に混ぜた際のもち麦ごはんの色が気になる場合は、すすぎ洗いをすることでにおいは弱まり、もち麦の色も白くなります。
●ごはんに混ぜて食べるときの分量は?
もち麦ごはんを始めるなら、白米2合に対して100gの“もち麦3割ごはん”から始めましょう。白米に何かを混ぜることが苦手な方は、2合に対して50gの“もち麦1.5割ごはん”から始めてもよいでしょう。
もち麦のもちぷち食感を活かしたい、もっと食物繊維を摂りたいなら、5割もち麦ごはんを試してみましょう。お米2合に対して、もち麦200gを加えて炊くともち麦5割ごはんになります。ただし、食物繊維の量が多くなると、お腹がゆるくなったり、張ったりすることもあるので、最初は少量から始めてください。
また、もち麦は精白米に比較するとミネラルやビタミンも多く含まれています。もち麦ごはんにすることで、白米だけでは不足しがちなビタミンやミネラルの補給にもなります。
●よりおいしく食べるには?
はくばく社が試した実験では、もち麦ごはんを炊く際に8センチ角1枚のだし昆布をいれておくと、うまみが際立ちおいしくなるという評価でした。また、ツヤ感やほどよい粘りをだすにはにがりも高評価でした。
●白米よりもパサつきにくい?
もち麦は時間がたってもパサつきにくく、また冷蔵保存しても食感が損なわれにくいという特徴があります。
はくばく社が2日間冷蔵保存した精白米ともち麦を比較したところ、もち麦のほうが炊き上がりから2日間までは硬くなりにくく、ぼそぼそ感も感じにくいことがわかりました。
この理由はデンプンにあります。一般的なうるち性の穀物には、アミロペクチン以外にアミロースというデンプンも含まれています。一方でもち麦の大半はアミロペクチンといわれています。
アミロースは直線的な構造のため離水しやすく、時間が経過するとパサパサした食感になります。一方アミロペクチンは構造が複雑なため、水分を保持し続ける特徴があり、時間が経ってもパサつきが少なくおいしく食べられます。