大学生活では3年間がオンライン授業だった。23年4月、年度初登校のご様子(写真提供:ロイター/アフロ)

記者団から大学での日々を問われると、「最初の3年間はオンライン授業で、最後の1年はこのキャンパスに通い、たくさんの新しい学びを得て、充実した4年間を過ごすことができました。素晴らしい先生方や友人たちと出会えたことも嬉しく、またありがたく思っております」と笑顔でこたえられた。

この日は春風が強く吹いていて、愛子さまの振り袖を時折揺らした。

「実はこの本振り袖は、雅子さまとご一緒に愛子さまが選ばれたそうなんです。菊や梅、桜などがあしらわれた伝統的な花模様で、お二人は派手なものよりレトロな雰囲気を好まれたのでしょう。雅子さまは、成人を迎えられた1983年にはハーバード大学在学中でした。ご両親もモスクワにいらっしゃったため成人式に着物姿で記念撮影をした思い出はないと言われ、卒業式も洋装で大学の角帽にマントを羽織るお姿だったことから、愛子さまには着物を着てほしい思いがあったのではないでしょうか」(小和田家を知る人物)

愛子さまが袴をお召しになったのは、17年ぶり。4歳の時に一般の七五三にあたる「着袴(ちゃっこ)の儀」で、当時の天皇皇后両陛下から贈られたものだった。

幼稚園に入園されてからも着物の柄にご関心が高く、絵本などに出てくる人物の衣服に興味を示された。大好きだった相撲観戦では行司の軍配や印籠、脇差などの装束の名称や由来を、皇太子(当時)からお聞きになったといわれる。

また、昔話を通じて、「せっしゃ」「わらわ」といった古来のことばを遊びのなかで使われていたという。