2024年、天皇誕生日の一般参賀で(写真提供:ロイター/アフロ)

「負けず嫌いというより用意周到に取り組まれているご様子で、皇族として手本になりたいというご自覚が備わっておられるようでした。不規則登校になったこともありましたが、学習院女子中等科に進学を控えた初等科6年生の時には、受験で入学してくる外部生の存在を意識され、集中して勉強なさっていたそうです」(同級生の母親)

大量の宿題と復習や予習に追われ、深夜まで勉強して朝起きられずに学校に行けなくなったり、遅刻したりすることもあった。

学習院大学卒業前の宮内記者からの質問に回答された文書にも、中世の女流歌人を取り上げた「内親王とその和歌の研究」という題で執筆をなさった卒業論文について、「調べる資料や範囲が膨大で、一つのことを調べていると、次から次へと調べなければならない事柄が出てきてなかなか終わらず、特に締切りが近づいた昨年末は、気が遠くなるような毎日を過ごしておりました」と述べられており、探究心と何事にも丁寧に取り組まれるご性格が表れていた。

そんなご性格だからこそ、卒業後は大学院でさらに日本文学の研究を続けられるのではないかと記者たちも私も思っていたが、宮内庁は今年1月、愛子さまが日赤の嘱託職員として勤務されることが内定したと発表した。

コロナ禍で大学生活の大半は通学できなかったが、最終学年の1年間はキャンパスライフを楽しまれた。「以前は当たり前であったこれらのことがいかに尊いものであるのか、実感することとなった」と同文書でお気持ちを述べられている。

愛子さまは、常に「今」という現実を受け入れ、真摯に取り組まれてきた。これからも公務と日赤での仕事を通じて、国民に寄り添っていかれることだろう。