両陛下は特別な環境で育つ愛子さまに、同世代の子どもたちとの触れ合いが大切とお考えになってきた。
「普通子供は、例えば親と一緒に買い物に行くなどの日常的な営みの中で自然と他の子供と出会ったり、様々なものを見て、また、様々な刺激を受けながら育っていくものではないでしょうか。このような場所にいながら、そういう環境をどうやって作っていくかというのが大きな課題です」(皇太子殿下44歳お誕生日の会見)
外に出るとマスコミや人が集まってしまい、自然な出会いは難しかった。両陛下は東宮御所に愛子さまのお友だちを招かれるようになり、ご一緒に運動したり、縁日を開くなど工夫を惜しまなかった。愛子さまに遊びのなかからお友だちへの思いやりなど情緒を育ませたいと願われたのかもしれない。
お子さまのご年齢によって環境も変わるため、愛子さまが学習院初等科に入学されると、両陛下は皇族としての教育より学校生活や勉強を優先させたいと考えられた。1年生でできるようになった縄跳びを御所で毎日練習した結果、二重飛びができるように。愛子さまは身体を動かすことが大好きだったという。得意な教科は「国語」で、音読や漢字の書き取りを毎日なさった。