陸の作られ方
ここで世界のプレート分布を見てみよう(図1-4)。各プレートが様々な方向へ様々な速度で移動していること、プレート境界は、拡大境界、沈み込み境界、横ずれ境界に分類できることがわかるだろう。
沈み込んだ海洋プレートが放出した水によりマントルの一部が溶け、そのマグマによって密度の小さい地殻ができたり、もしくは地表に溶岩や火砕物が噴き出る(火山の噴火、図1-5)。また、一部の海洋プレートの沈み込み境界では、プレートに載って運ばれてきた堆積物や海溝に流れ込んだ砂などが、海溝の陸側にくっついて押し上げていく(付加作用:図1-5中の□部分)。そして、さらに、地殻が横方向から圧縮されると盛り上がる。以上が、陸を作る代表的な作用として挙げられる。そして極端に高い山の存在は、大陸地殻どうしの衝突によるものだ。現在もインドとユーラシア大陸は押し合っており、その結果、険しいヒマラヤ山脈がそびえ立つ。
陸を構成する地殻は地球全体で考えると密度が小さく、マントルに浮いている存在である。
仮に陸の表面が削られ少々薄くなったとしても、マントルとの新たな均衡を保つように陸が浮き上がる。そのようなわけで、雨風がせっせと陸を削ろうとも、地球に陸は残り続けているというわけだ。