食べ物を噛み砕けなくなると、結果として動脈硬化が進む
また、われわれが噛む動作をするときは、咀嚼筋(そしゃくきん)だけでなく、舌、口蓋、喉(のど)、咽頭などさまざまな筋肉が動きます。
噛むことでそうした筋肉が緩むと副交感神経の働きが高まり、心拍数を上げたり血圧を上昇させたりするストレスホルモンの過剰な分泌が抑制されることもわかっています。
一定間隔で噛むリズムが、副交感神経を優位にするという意見もあります。
さらに、副交感神経とは関係なく、噛む力が弱くなると食べ物をうまく噛み砕けなくなるため、野菜や肉、魚介類といった硬いものを避け、糖質が多く含まれた軟らかいものを選んで食べるようになる。
そうした食生活の変化が動脈硬化を促進して、心臓疾患の発症リスクが高まるという見方もあります。