いつの頃か、再び違和感を覚えるように…(写真はイメージ。写真提供:photoAC)
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「人の断捨離」も必要?

自然消滅のような形で交流が途絶えていた他県に住む友人から、10年ぶりに電話があった。当時はなんとなく、互いに距離を置いたほうがいいと感じたのだと思う。

だが一時はしょっちゅうランチをした仲だ。たちまち時計の針は逆戻りし、さっそく2人で再会。その後メールや電話でやりとりをする関係が続いた。

だがいつの頃か、再び違和感を覚えるように。彼女の発言を上から目線に感じ始めたのである。それだけではない。以前なら決して言わなかった意地悪なことを平気で口にする。年を重ねて抑制がきかなくなったのだろうか。

また、やたらと私の生活スタイルに口を出す。こちらがアドバイスを求めてもいないのに、還暦を過ぎて説教じみたことを言われても、反感を覚えてしまい、ありがたいとはとても思えない。

最近ふと思う。彼女はなぜ10年も経ってから、唐突に電話をかけてきたのだろう。単純に話し相手がほしかったのか、それとも他者にアドバイスすることで、自分の存在意義を確かめたかったのか。弱みや悩みを相談し合ったりするほうが、友人関係としてまっとうに思う。

最近テレビで、「人の断捨離」という言葉を聞いた。その時は、なんて残酷な考えだろうと抵抗感があったが、自分が穏やかに暮らすため、そんな発想も必要なのかもしれない。


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