熱量のある先輩と元気な後輩コンビ
赤松さんとのご縁は、60年ほど前にさかのぼります。1962年、新聞で「婦人問題懇話会」(のち日本婦人問題懇話会)の発足式が行われるという記事を読み、直感的に「これだ!」と思いました。
同会は、婦人運動の先駆者のお一人である山川菊栄さんを中心に、婦人問題を研究し、論じるためにできた団体です。
後に労働省(現・厚生労働省)婦人少年局婦人課長を経て参議院議員になった田中寿美子さん、女性弁護士の先駆者のお一人、伊東すみ子さんなど錚々たる女性たちが発起人に名をつらね、労働省におられた赤松さんもメンバーでした。
そのころ、夫を病気で亡くした私は母に子育てを手伝ってもらいながら、出版社で編集者として働いていました。結婚して仕事を続ける女性は、まだ少数派だった時代。「共働き」という言葉が使われ始めたころです。
さっそく婦人問題懇話会の集会に駆けつけたところ、みなさんの熱量にびっくり。あのころ、女性たちは「力を合わせて頑張れば社会が変わるかもしれない。いや、変えなければ」という思いで手を取り合っていた。そういう熱気のある時代だったと思います。
私は入会を即決。家庭婦人分科会に所属しました。