近所の公園で図書館に向かって発声練習する悌子さん(写真提供◎悌子さん)

普段は毎朝5時に起きて、近くの公園に行き、ラジオ体操。そのあと腹式呼吸とボイストレーニングをします。小高い丘の上にある平和の鐘を背に、開館前の図書館に向かって、朝暗いうちから「♪ハ、ハ、ハ、ハ~」。時々カラスがやってきて、私の真似をして一緒に「ハ、ハ、ハ、ハ~」と鳴いてくれます。かわいいですよ~。

実はしばらく歌っていない間に声帯の筋肉が衰えたのか、再開した当初は以前のようには声が出にくくなっていました。でも80歳を過ぎてボイストレーニングを始めたら、また声が出るようになったの。何歳になっても筋肉は鍛えられるんですね。

ボイトレをするとお腹が空いて、朝ごはんがおいしいんです。ご飯と味噌汁、納豆、茹で卵、お新香が定番。自分で作っていますよ。娘と同居していますが、「お母さん、ボケないように」と、朝食の用意もやらされるんです。(笑)

ウォーキングも健康に役立っています。仲間と連れだって歩くこともありますが、毎日、なるべく違う道を歩くようにしているんです。そうすると、「あら、あんなところに花が咲いてる!」とか、新しい発見があって。それがいいんじゃないかしら。

石垣島では、生涯学習を推進する高齢者大学という取り組みがあって、シニアが2年間、いろいろな勉強をするんです。その卒業式で、私の健康法を話してくれ、と言われて。

最後に、ある大好きな一節を引用して、「『年を重ねただけで人は老いない。理想を失う時初めて老いる』と言います。だから卒業しても目標を決め、がんばってください」とお話ししました。

これはサミュエル・ウルマンの言葉だそうで、この一節を読んだ時は私、大変感銘を受けたんですよ。