(「東京ラプソディ」テイチクレコード、1936年)
●純国産のレコード会社が設立されて《昭和11年》
それまで外資系のみだったレコードの世界にようやく生まれた純国産のテイチクレコード。古賀政男と藤山一郎がともに移籍し、コンビで記録的ヒットを連発(「東京ラプソディ」テイチクレコード、1936年)

 

「別れのブルース」コロムビア、1937年
●〈ブルースの女王〉淡谷のり子誕生《昭和12年》
NHK連続テレビ小説『ブギウギ』で登場人物のモデルとなった、淡谷のり子。服部良一が作曲し淡谷が歌った「別れのブルース」は大ヒットし、レコードのプレス工場がパンクするほどだったという(「別れのブルース」コロムビア、1937年)

 

しかし戦争が近づくにつれ状況は激変します。製造材料が不足し、レコードを溶かして再利用したり、粗悪な代替材料を使用して新譜を作るという時代に突入するのです。

 

【戦前・戦後でレコードの価値が変わる】
第二次世界大戦中に戦前のSP盤の多くが焼失したため、今残っている戦前のSP盤は大変貴重だ。
昭和13・14年には映画『愛染かつら』のヒットで主題歌の「旅の夜風」(霧島昇・松原操、コロムビア、1938年)が大流行。
また、戦時中には日本が占領した満洲(現・中国東北部)や上海など中国大陸を舞台として描かれた〈大陸歌謡〉(東海林太郎「大陸の町」ポリドール、1939年など)が花開いた

 

4へつづく