勉強をルーティンに―「習慣化思考」

最後に「習慣化思考」を紹介したいと思います。これは、「ルーティン」をつくるというもの。

たとえば、お風呂場に行って「まずはなにをしようか?」といちいち考える人はいないと思います。それは、それまでの人生を通じて何度もお風呂に入ってきたことで、するべき行動が染みついているからです。これはつまり、行動が「習慣化」され、「ルーティン」になっているわけです。

こうしたルーティンを勉強に対しても意図的につくり出すことで、机に向かうのが苦ではない状態にする、というのがこの思考法です。

なお、私の提案する「習慣化思考」では、時間と場所の2つでルーティンをつくるのがポイントとなります。

まず時間のルーティン化ですが、「勉強を始める時間」をあらかじめ決め、その時間になったら必ず机の前に座る、ということを習慣にします。

人間、やりたくないことは後回しにしがちです。嫌いな科目、苦手な勉強など、なかなか集中できないものも多い。それを後回しにしないようにするためにも、机に座る時間を決めることで、ルーティン化していくのです。

たとえば、夜8 時になったら、どんなにやりたくなくても必ず机に向かって勉強する。可能ならスマホなどにタイマーを設定し、音が鳴ったら絶対に勉強するように決めておくのです。

学校のチャイムが典型ですが、「音を聞いて気分が切り替わる」というのは人間の特性にあるものだと思います。