スマートフォンの乗っ取りも

偽造マイナンバーカードは、スマートフォンを乗っ取る詐欺にも利用されています。大阪の市議会や東京都議会の議員が、決済アプリで10万円ほど使われたり、200万円以上する高額な時計を買われたりする事件も起きました。

これは「SIMスワップ詐欺」と呼ばれる新手の詐欺。偽造マイナンバーカードを携帯して本人になりすました詐欺師が、「スマホを他社に乗り換えたい」などと言って、携帯会社などでSIMカードを再発行してもらう。

一度再発行されてしまうと、被害者の持つSIMカードは使えなくなり、詐欺師が勝手に金融機関のサイトへログインすることが可能になります。また、ワンタイムパスワードも詐欺師のほうに届くので、ネットバンキングの本人確認を突破してしまうケースも。

すでに中国系詐欺組織が、闇バイトで素人を雇って、大量のカードを1枚5分程度で偽造している実態も明らかになっています。

政府は、「マイナンバーカードは持ち歩いても大丈夫」と言っていますが、こうした犯罪に巻き込まれないためには、不用意に持ち歩いたり人に見せたりしないほうがいいでしょう。