荻原さん、病気や高齢でも入れると主張する保険には特に警戒してほしいとのことで――(写真:本社写真部)
ある日突然、腰に激痛が走ったという経済ジャーナリストの荻原博子さん。急いで医者に行くと、原因は「肥満」と勤続疲労による坐骨神経痛でした。不健康な食生活の改善に努めるも、治療にかかる通院費用や薬代などが想像以上に家計を圧迫する現実に直面。さらに今後「太り過ぎ」で寿命を縮めてしまえば、もらえる年金も減り、医療費や介護費用が高額に。そんな自身の経験から、安心して老後を迎えるためには「健康」であるのが一番だと、体重を減らして貯金を増やす「荻原式・節約術」を推奨しています。その荻原さん、病気や高齢でも入れると主張する保険には特に警戒してほしいとのことで――。

「持病があっても入れます」には注意

健康だと保険料が割引になる保険があるのなら、不健康でも安くなる保険はないのでしょうか。

もちろん、そんなものは存在しません。

保険とは、病気や怪我をする確率や死亡する確率で保険料を算出する、保険数理で計算された商品ですから、その確率が高ければ、そのぶん保険料も高くなるのは当然です。

「持病があり、高齢でも入れて、しかも保険料が安い」という都合のいい保険などありえないのです。

そのため、以前は、持病があって保険に入れないという人も多かったのです。

しかし近年では、持病があっても、高齢でも入れて、しかも保険料が安いと感じさせる保険が売られています。

そして、健康な人よりも、病気がちで高齢の人ほど、こうした保険の広告やCMに惑わされ、加入してしまいがちなのです。