ただ、どんな方とも、「この人とは一生つきあおう」と無理しているわけではないのです。人とのつながりはあくまで自然体。私自身がネアカな性格なので、一緒にいて楽しい人、笑い合える人たちと、結果として長いおつきあいになっています。
夫も、一言で言うなら、いつも陽気な人ですね。仕事で大変なこともあるとは思いますけど、暗い顔でむっつりしているのを見たことがありません。家ではいつも、鼻歌を歌いながら過ごしているような感じです(笑)。私の決断に対しては「蘭さんは、蘭さんのペースで仕事をしているのがいいんじゃない?」と、応援してくれています。
ソロ歌手として活動を再開する時にも、「やってみたらいいんじゃない」と背中を押してくれました。豊さんも歌を歌いますし、音楽が好きな人なので、私のコンサートは毎回聴きに来てくれます。
昨年、リリースしたアルバム『LEVEL9.9』に収録した曲「愛と同じくらい孤独」には、バックコーラスで参加してくれました。豊さんは舞台の稽古で大忙しの時期だったんですけど、「いいよ」と快く引き受けてくれたので、ありがたかったですね。
そんな性格の人ですから、1989年に結婚して以来、深刻な夫婦喧嘩をしたことは一度もありません。ただ、豊さんは、仕事で疲れた時はひたすら寝続けるタイプ。娘の趣里がまだ幼い時に、3日3晩寝続けていたことがありました。
途中でお手洗いに起きたり、水分補給はするものの、それ以外は飲まず食わず。用意した朝ごはんや昼ごはんはすべて無駄になり、さすがにそれはいかがなものかと、娘を連れて実家に帰ったことがありましたけど(笑)。年齢のせいか、近頃は寝続けることもなくなりました。