普通に見えるけど全然普通じゃなかった彼
夫との出会いは3年ほど前にさかのぼります。離婚して独りになった私を気遣った友人が、彼女の夫のお友達を「同じ浜松の人だから何かあった時に頼りになるわよ。一度4人でご飯を食べに行きましょう」と紹介してくれたのです。
その方は私より8歳下。会社を経営している人でした。私自身、再婚はおろか、再び誰かとお付き合いすることなど考えてもいなかった時期です。
友人夫妻の勢いに押され、流れで会うことになったのですが、まさか彼らも結婚までいくとは想像していなかったと思います。
彼の第一印象は、失礼ながら「ごく普通の人」でした。道で会っても振り返らないであろう、ネクタイを締めたサラリーマン男性。私と一緒にいると、うっかりマネージャーに間違えられるくらいの普通さです(笑)。そんな彼のことが気になり始めたきっかけは、朝のLINEでした。
彼は《ももこ》という名前のわんちゃんを飼っているのですが、知り合ってから毎朝、「おはよう」とももちゃんの写真を送ってくれるようになったんですね。
ふと気づけばそれが楽しみになっていて、届かない日があると「今日はどうしたんだろう?」と物足りなさを感じるようになっていました。