ずっと誰かに愛されて生きていくんだろうな

世の中には、「もう結婚という形にとらわれなくてもいいのでは?」と考える人もいます。でも私は、「好きになったら結婚したいと思うよね?それなら事実婚より法律婚のほうが、日本の場合はできることが増えるし」と考えるタイプです。

何か特別な事情があるなら別ですが、そうでないなら形式に則ったほうがいい。彼も同じ考えだったため、ごく自然に結婚という流れになりました。

もともと私は、自分一人で生きていくというイメージがあまりなく、今も昔も「ずっと誰かに愛されて生きていくんだろうな」と思ってきた人間です。

それは離婚した時も同じで、「私が不幸せになるわけないじゃん。何か理由があってこうなったに違いないんだから!」と、一切マイナスに考えませんでした。

ただ、そんなふうに言えるのは子どもがいなかったせいもあると思います。もし以前の結婚で子どもがいたら、たぶん離婚はしなかった。

というのも、うちの両親はあまり仲が良くなかったんですね。父には複数の愛人がいて、母はつらい思いをしていました。でも母が我慢してくれたおかげで、私たち姉妹は路頭に迷わずに済んだのです。そういう経験があるだけに、子どもがいる場合の離婚は慎重にしないといけないという思いがありました。

今回の出会いも、子どもがいたらまた全然違ったものになったのではないかという気がします。

もうひとつ、「どうして離婚したのに浜松にいるの?」と尋ねてくる人がいたのも意外でした。確かに浜松は前の結婚を機に住み始めた場所ですが、今やたくさんの友人、知人がいますし、離婚の際に応援してくれたのも浜松の友人たちです。

もともと自然が豊かなところで生活したいと思っていたこともあり、端的に言えば東京に帰る理由がなくなってしまったんですね。シンプルに浜松が好きで、ここにいたいからいるだけ。

これからもずっと、大好きな浜松で暮らしていくつもりです。

後編につづく