謎の達成感

片付けがあまりにもうまくいってしまったことによって、父も上の叔父(なにもしていないが)も、なにか終わったような感慨にふけってしまっていました。

これはまずい。放っておいたら片付けをしたという謎の達成感で満足し、このまま数年放置してしまうやつや!

この時点で季節は春から夏に移り、とてもじゃないが何度も田舎に通ってなにかできるような気候ではなくなっていました。

私たちはひたすら台風が直撃して雨漏り瓦ふっとび水道管破裂浸水などの問題が起こらないか祈りながら、涼しくなるのを待つしかなかったのです。

父も叔父も母もそれ以上やる気がなかった問題に着手したのは、10月に入り、やっと涼しくなったころのことでした。

※本稿は、『私の実家が売れません!』(エクスナレッジ)の一部を再編集したものです。

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私の実家が売れません!』(著:高殿円/エクスナレッジ)

郊外築75年、大量のガラクタ、恐怖の再建築不可物件……。

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