小学生の自分を振り返って思うこと…
ここぞというときの集中力には自信がある。
そして、必要だと思えば何でもやる。
その反面、本当にこれが必要かな、と思うことは積極的にやらないのも僕の性格だ。
例を挙げるならば、小学生のころの夏休みの宿題がまさにそう。
コツコツ地道に毎日これだけやる、と決めて取り組むのは苦手だった。
どちらかといえば、夏休みも終わるころになってから一気に終わらせるタイプ。
絵日記や、アサガオの観察日記など、毎日やらなければならないものはやるけれど、
計算ドリルや漢字など、毎日やらなくてもいいものはやらない。
集中してやれば終わるとわかっていたし、小学生のころから塾や公文に通っていたので、もともと計算も苦手ではない。
ちゃっかり友達に見せてもらうこともあった。
宿題だけでなく、バレーボールも同じだった。
練習はもちろんちゃんとやるけれど、やらなくてもいい、と思うことはやらない。
たとえばバレーボールの基本技術として、始めて間もないころに教えられるオーバーハンドパスもまさにそうだった。
おでこの前に両手で三角形をつくって、膝を曲げ、腕を伸ばしながら力を前に伝えてボールを出す。
基本中の基本ではあるけれど、練習を重ねるうちに、膝を曲げることが本当に必要かな、と思うことが増えた。
むしろ、かたちばかりを気にしなくても、できることはある。
オーバーハンドパスの目的は、目指す場所にちゃんとボールを返すこと。
それならばかたちにこだわるよりも、自分がやりやすい、いちばん返しやすいかたちでやったほうがいいな、と子どものころから考えて実践してきた。
指導者によっては、「どうして膝を曲げないんだ」と怒る人もいるかもしれない。
実際僕も注意をされることもあったけれど、ある程度は自分のやり方でやってきた。
もちろん、まったく膝を曲げないというわけではなく、オーバーハンドパスをするときも少しは膝を曲げた。
自分がいちばんやりやすい、ボールを返しやすいやり方を考えて、自然にできるように練習した。
宿題をコツコツやるのは苦手だったけれど、自分が納得して取り組むバレーボールの練習を続けることは、少しも苦ではなかった。