若いときの孤独、年をとったときの孤独

振り返ると、わたしは、若いときのほうが孤独だった気がします。

若くて元気でかわいかったとき、すごくモテてたとき、それははたから見たら全然孤独じゃなく見えるわけですが、そこに不思議な逆転劇があるんです。

『[ミラクル新書版]孤独ぎらいのひとり好き』(著:田村セツコ/興陽館)

いつでも非常に不安定な気持ちがありました。決して満足できないんですよね。

不安でたまらない。それも不思議なエネルギーの作用だから自分には原因もわからないんですよ。

本人にはわからないけど若いときのほうがもっと孤独感がありました。

10代とか、青春時代っていうのはね、大人の人からは、あら元気でいいわね、たのしいでしょと思われるかもしれないけど、本人はたのしいどころじゃないんです。

毎日気分が変わって、晴れたり曇ったり晴れたり曇ったり……。自分でも自分のことを、何なんだ? と思う。

少しは落ち着いたらどうなんだと。いわゆる不安定なんですよね。

グラフにするとギザギザの折れ線グラフなんです。