コンビニに欠かせない商品誕生

コンビニエンス・ストアは利便性を重視する業態のため、ファストフードの品揃えが重要となる。

『消費者と日本経済の歴史 高度成長から社会運動、推し活ブームまで』(著:満薗 勇/中央公論新社)

当初は、アメリカのセブン-イレブンに学んでホットドッグなどの取り扱いを試みたが、うまくいかなかった。

そこで鈴木は、おにぎりや弁当の開発に乗り出す。

周囲からは「そういうのは家でつくるのが常識だから売れるわけがない」との反対が寄せられたが(鈴木2014)、米飯商品、調理パン、調理麺、惣菜などの商品開発は成功を収め、コンビニに欠かせない商品となった。

さらに、POSシステムを利用した単品管理は、在庫管理、商品納入、商品開発などを情報面から支える重要なポイントであった。

POSとはPoint of Sales の略で、POSシステムとは販売時点情報管理システムと訳される。買い物客の会計時にレジの端末から入力される情報を集め、いつ、どんな商品が、いくらで、どれくらい売れたのかを単品レベルで集計し、ネットワーク上で把握するシステムであった。