ひとりで判断せず家族、友人に相談する

詐欺の被害にあうと、大切なお金が返ってくることはまずありません。詐欺救済法により、犯人が捕まれば、本人の口座は凍結、被害弁償にまわされますが、詐欺犯も複数の口座にお金を分散させるなど、策を講じていることがほとんど。

返ってきたとしてもほんのわずか、というケースが一般的です。ですから、大前提として詐欺に引っかからないことが重要。世の中の犯罪には防げないものもありますが、詐欺は対策をすれば防ぐことができます。

ここからは、具体的にどう防ぐのかについてお伝えしましょう。基本は、入り口で撃退すること。その1つは電話です。知らない番号からの電話には出ないこと。もし出てしまったとしても、相手が電話でお金の話をしてきたら詐欺を疑いましょう。

警察官や役所の職員を名乗り、「還付金が受け取れますよ」などとおいしい話をしてきても、「あとで折り返します」と言っていったん電話を切る。そして、改めて自分から役所などに確認しましょう。

2つ目は、家の玄関。知らない人が訪ねてきたら、気軽にドアを開けないこと。インターホン越しに話し、「結構です」「家族に聞いてみます」と対話を終えましょう。

3つ目の入り口は、メールやSNS。普段何気なく使っているツールから詐欺の魔の手が伸びてくるのが、現代社会の怖いところです。

投資詐欺にあったのは、フェイスブックやインスタグラムなどのSNSに出ている広告を見てクリックしたのが始まり、というケースが多いのです。SNSの広告は、多額の広告料を出せば上位に表示される仕組みになっています。

日々目にする広告が本物かどうかよく確かめること。会社や事業が実在しているかなどを調べるようにしましょう。怪しい場合はURLをクリックしない、万一開けてしまった場合でも誘導にのらないことです。