退職所得控除

一方、一括で受け取る場合は、「退職所得控除」が適用され、退職金から次の計算式で算出された控除額を差し引いた金額の2分の1が、課税対象になります。

(1)勤続年数20年以下
40万円 × 勤続年数

(写真提供:Photo AC)

(2)勤続年数20年以上
800万円+70万円×(勤続年数-20年)

例えば、38年間勤務した人が退職した場合、800万円+70万×(38年-20年)=2060万円が控除額になります。

仮に退職金が3000万円なら、税金の対象となるのは940万円×1/2=470万円ということです。退職金が2060万円以下なら税金はかかりません。

「そんなに?」と思うかもしれませんが、税金面でかなり優遇されているのが退職金なのです。

税金のことを考えると、まとまったお金を手にするのが不安な人以外は、現状では一括受け取りが有利といえます。実際、退職金は一括で受け取る人が多いようです。