退職金の受け取り方

退職金を手にするときに最初にやるべきことは、受け取り方を決めることです。

退職金には、一括で受け取る方法と年金として分割で受け取る方法があります。

住宅ローンの完済や子どもの奨学金の一括返済、自宅購入など、まとまったお金が必要なら、迷わず一括です。

老後の生活費と考えるなら、年金として分割で受け取るのもありです。

分割なら投資話にだまされることもありませんし、受取総額が増える可能性もあります。受取額が増えるのは、退職金の残金はもらい終えるまで運用されるからです。

ただし、現在の法制度では、税金面で有利なのは一括受け取りです。

退職金が、まるまる使えるお金になるわけではありません。

毎月の給与や賞与から天引きされていたように、退職金からも所得税や住民税、そして復興特別所得税(2037年まで)がきっちり引かれます。

退職金を分割(年金)で受け取る場合は、年金額に応じた公的年金等控除の対象となるため、受け取った全額が課税対象となるわけではありません。

しかし、控除を超えた分は雑所得として毎年所得税・住民税の課税対象となります。