(撮影◎小川剛)
年齢を重ねるにつれ、肌のハリがなくなり、しぼんだ印象になってきたと悩んでいる人は多いもの。「自然なことだから仕方ない」と思いがちですが、今のスキンケアアイテムは格段の進歩を遂げています。上手に活用して、凜と引き締まった肌を目指しましょう。今回は、資生堂・みらい開発研究所所属の入山さんと、ロート製薬・スキンケア製品開発 開発第2グループ所属の平さんにお話を伺いました(撮影◎小川剛 イラスト◎watanao スタイリング◎シダテルミ 取材・文◎入江信子)

肌の土台から再構築し、崩れない肌を作る

具体的に、どんな効果がある化粧品を選ぶのがベストなのか――。

「大切なのは、肌のハリや弾力のもととなるコラーゲンを生み出す、幹細胞の力を維持すること。また変性したコラーゲンをしっかり排出し、新しいコラーゲンを生み出すというサイクルを整えることも、若々しい肌を維持するには重要です。年齢を重ねると代謝が落ち、変性したコラーゲンが蓄積しやすくなり、これが肌を硬くする原因にもなるからです」(入山さん)

さらに、肌のより深いところにある皮下組織へのアプローチも忘れてはいけません。

「脂肪細胞を作るのに重要な役割を担っているのが脂肪幹細胞です。これをいかに健全に保つかが、皮下組織を充足させるカギとなります。肌の土台から再構築し、崩れない肌を作るという発想です」(平さん)

そのほか、健康な角質細胞を生み出すなど重要な役割を持つ基底膜に働きかける、角層をうるおいで満たしバリア機能を整えるなどのケアも行うのがベスト。近年、それらすべてのケアを1つで行えるアイテムが続々登場しています。このように化粧品の進化が目覚ましいと、もはや美容医療に頼らなくてもいいのでは? と期待が高まりますが……。