現代の老害は年齢だけではない

このケースのように「年下の上司(業務経験が豊富)」と「年上の部下(人生経験が豊富)」の関係性は、双方に双方のメンターとなれる要素がありますので、互いに敬意を持った関係性が築ければ「メンター&メンター」となり最高の組み合わせになります。

しかし反対にその関係性が築けないと「老害VS老害」で互いに攻撃し合う危険性もはらんでいます。

同様の例として、他社から引き抜かれてきた人材が中途入社でその会社のリーダーとして部下を率いていくとき「社歴の浅い上司&社歴の長い部下」という組み合わせになります。

この場合も、相互に補完し合い最高のチームになる可能性もある半面、反目し合ってバラバラなチームになってしまう危険性もあります。

現代の「老害」というのは単に年齢だけではなく、若い年代の人においても、十分キャリアを積まれて強みを持っている方でしたら若くしてメンターにもなる半面、若くして老害にもなりうる可能性があるということです。

 

※本稿は、『メンターになる人、老害になる人。』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。

【関連記事】
和田秀樹 芸能人の不倫をバッシングするのは、自分が満たされていないから。他人を攻撃する人が損していることは?人生を楽しくする秘訣を解説
「情けは人の為ならず」は科学的に正しい?和田秀樹が解説する、人間心理「返報性の法則」 人に優しくすることの核心とは
和田秀樹 自分を犠牲にして我慢する人ほど、周囲に対しても厳しくなる。ブラック企業の上司に共通する「かくあるべし思考」とは?

メンターになる人、老害になる人。』(著:前田康二郎/クロスメディア・パブリッシング)

会社の内外はもちろん、地域でも尊敬される「良き先輩・メンター」になるために、心掛けるべきこととは何か?

逆に、無自覚のうちに「老害」予備軍になっていないか?

経験豊かなあなたが老害と思われないために、部下・後輩から信頼される秘訣がわかる一冊!