違いを受け入れる
多かれ少なかれ、誰しも「理想的な家族像」を抱いているものです。
ただ、それを意識しながら、自分たちなりの家族像を築いていくのか、それともまったく無意識のまま自分の理想像に家族を引き寄せようとするのかでは、家族の歩む道は全然違うものになっていきます。
「すべての結婚は異文化間結婚である」とは、野末武義氏の『夫婦・カップルのためのアサーション』(金子書房刊)という名著の中の一節。
たとえば国際結婚をした場合、相手との文化的違いを「違い」として認識すると思います。「違うものだ」と思えるから、違いを受け入れ話し合える。
ところが、日本人同士となるとなぜか相手の違いを理解できなかったり、受け入れられなかったり、話し合う価値を感じられなかったりしてしまいます。
「同じはずだ」という思い込みを捨てて「違う価値観を持っている者同士」という前提に立ってコミュニケーションをすることが、家庭をつくるうえで重要です。
夫婦だからわかり合えなきゃおかしい、と思うから苛立ちや苦しさを感じるのです。