「年金は崩壊する」だから信用しない

「年金制度はいずれ崩壊するから信用しない」という話をよく耳にします。

年金制度が崩壊したらどうなるかを想像してみてください。

『投資ゼロで老後資金をつくる』(著:長尾義弘/青春出版社)

高齢者の約4割が年金だけで生活しています。年金が崩壊すると、その人たちの暮らしは成り立ちません。もし生活保護の対象になったら、生活保護者が急激に増えます。

生活保護の財源は、国が4分の3、地方自治体が4分の1を負担しています。生活保護の受給者が増えれば、税金の負担がさらに増します。

ちなみに、年金の主な財源は、毎月の給与から引かれている社会保険料が大半を占めています。

年金制度が崩壊すれば、生活保護のために税金の負担が大きくなるわけです。政府としてはこの事態を避けたいので、年金制度を崩壊させることはありません。ただ、年金の受給額などは、調整が行われます。