豚とあさりのうまみしみ込むポテトが絶品
来年こそ行きたい! と真剣に思っている国がポルトガルです。きっかけは微発泡の爽やかな白ワイン、ヴィーニョ・ヴェルデ。さほどお酒に強くない私でもビールのようにグビグビ飲めてしまう爽快感! それからこの国のワインが好きになり、今、夢中になっているのが赤ワイン。聞いたこともない土着のぶどう品種がたくさんあって、味わいがとても複雑でおもしろいのです。
先日参加した、ポルトガル中央部の名醸地ダン地方のワイン試飲会では、すみれの香りのするおいしい赤ワインを見つけました。「ヴァルモンテ・トウリガ・ナシオナル」です。このしっかり熟成された味には、豚とあさりのアレンテージョ風が合いそう。
肉と魚介をいっぺんに使うなんて不思議ですが、これがしっくりくるのです。特にうまみの濃い蒸し汁を吸い込んだポテトが秀逸。パプリカパウダーの代わりに、パプリカペースト(マッサ・デ・ピメンタオン)大さじ1を使うと飛びきりの味になりますよ。
一度食べればやみつき! おつまみレシピ
作り方(2人分)
①豚ロース肉(とんかつ用)150gはひと口大に切り、ポリ袋に入れる。パプリカパウダー小さじ2、おろしにんにく½かけ分、塩小さじ½、白ワイン大さじ1を加えてもみ、1時間から一晩冷蔵庫におく。
②じゃがいも1個は皮をむいてひと口大に切る。
③砂抜きしたあさり200gは殻をこすり合わせて洗う。
④フライパンにオリーブ油を深さ1㎝ほど入れて熱し、②をカリッと揚げ焼きにして取り出す。油を捨て、①を入れてしっかり焼き色をつける。③を加えて蓋をし、殻が開くまで蒸し焼きにする。
⑤じゃがいもを戻し入れて蒸し汁をからめ、塩、胡椒で味を調える。器に盛り、パクチーの葉適量を散らす。
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