ロストジェネレーション

また、「就職氷河期世代」と似たような意味で、「ロストジェネレーション」「ロスジェネ」といった言葉もしばしば使われる。

こちらは、2007年に朝日新聞社が、当時25〜35歳の若者を指して名付けた言葉だ。

『就職氷河期世代-データで読み解く所得・家族形成・格差』(著:近藤絢子/中央公論新社)

1972〜82年生まれに相当し、そのほとんどが就職氷河期に学校を卒業して社会に出た。

このように定義に多少の幅はあるものの、バブル崩壊後に10年あまり続いた就職難の時期に社会に出て、2024年の現在30代の終わりから50代前半となった世代が就職氷河期世代である。

若年期に良好な雇用機会に恵まれなかった結果、中年となった今でも経済的に不利な立場にあるとされる就職氷河期世代だが、当時の就職状況を再確認したうえで、この世代がこれまでどのような形で語られてきたのかを、振り返ってみたい。