初職が正規雇用だった割合

まずは、初職が正規雇用だった割合を確認しよう。

下の表を見ると、バブル世代よりも氷河期世代、氷河期前期世代(93〜98年卒)よりも後期世代(99〜04年卒)のほうが正規雇用比率が低い、という傾向であることが確認できる。

<『就職氷河期世代-データで読み解く所得・家族形成・格差』より>

次に、最初の勤め先の企業規模について見てみよう。次の表に、最初の勤め先が従業員数300人以上の大企業だった割合をまとめた。

<『就職氷河期世代-データで読み解く所得・家族形成・格差』より>

どの学歴でも、バブル世代のほうが就職氷河期世代よりも、明らかに大企業の割合が高い。大学卒では、氷河期前期世代と後期世代の間にも差がある。

『就職氷河期世代-データで読み解く所得・家族形成・格差』(著:近藤絢子/中央公論新社)

例外はあるにせよ、平均的には大企業のほうが給与が高く福利厚生も充実しており、雇用の安定性も高い。

企業規模で見ても、就職氷河期世代は、すぐ上のバブル世代に比べて、条件の悪い就職先の割合が増えていたことがわかる。