健康を維持することが何よりの節約

お金の使い方に関して二重丸をもらえたとはいえ、B子さんは「住居費が高く、働けなくなったときが心配」と話す。

深田さんは、「マンションのローン返済が終わるのが、79歳とのこと。それ以降は住居費の負担が減りますから、あと9年をどう暮らしていくか考えましょう」と、次のように提案。

「元気なうちは仕事を続けて、今の家計収支を維持するのがベター。そしていよいよ働けなくなった場合は、2人の娘さんにお願いして返済を負担してもらうのはどうでしょう。仮に75歳で仕事をやめたとすれば、残り4年。ローン残高は170万円ほどです。その借りは、B子さんが亡くなったあとに相続した娘さんがマンションを売却することで、返すことができます」

B子さんの場合、熟年離婚に踏み切ったのも、中古マンションを購入したのも、娘さんたちが背中を押してくれたから。親子関係が良好なので、最後の砦として頼ることはできそうだ。

「B子さんは、これ以上支出を抑える努力はしなくてもよいでしょう。元気なうちは仕事や趣味、友人との交流などアクティブに動いて、健康を維持することが何よりの節約になります」

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