味わうまでの長き道のり

「鱗茎(りんけい)」と呼ばれる根の部分を食べますが、掘りだした時は鱗茎がいくつもくっついた状態。まずはそれをひとつひとつ外していきます。

それから、両端に残っている茎や根をカット。小刀で指を切ってしまい、かなりやる気を削がれましたが、次は皮をむかなくてはなりません。

爪に黒くて強い匂いのするアクがこびりつき、洗い落とすのに一苦労。食卓に並ぶようならっきょうの形となったそれらを、大中小に選別して、ようやく下処理完了です。

2時間以上もかかり、腕や腰が痛い。思わず、「こんなに大変なら、洗われたものをスーパーで買って漬ければよかった」とぼやいてしまいました。

洗い終わったものを量ればなんと3キロ以上。大きさ別に保存瓶で酢漬けにし、完成を待っているところです。その後1週間は両手かららっきょうの匂いがして、ややうんざりしましたが、夫は満足げ。「名誉の勲章だよ」などと言っています。

いつものらっきょう漬けに、どれだけ手間がかかっているかを痛感しました。ただ、喉元過ぎればなんとやらで、漬かる日を今か今かと待ちわびている自分がいます。美味しくできたら、来年も挑戦しようかな。


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