(イラスト:さかがわ成美)

新米も割高に

今まで農林水産省は、「減反」などで米の作付面積を減らし、収穫量を抑えることで米価を維持してきました。そのために年間約3000億円もの税金を投入。

さすがに批判が多く、18年に「減反」は表向き廃止されましたが、実は形を変えて続き、今も年間3000億円前後の税金が使われています。背景には、農水省の天下り先であるJA(農業協同組合)などへの配慮があるという話も。

ただ、今の状況が続くと、たとえ新米が出回っても、価格はかなり割高になると言われています。

農水省によれば、世界的な人口増加によって2050年には穀物需要量が現在の1.7倍になり、食料需給が逼迫するとのこと。先々まで安くなる見通しはないのです。

こうしたなかで私たちができることは、食品ロスを減らすことくらい。以前も書きましたが、捨てる食料を極力減らし、買ったものは食べ切る工夫と努力が、ますます必要となるでしょう。